何でこんなに暑いの?猛暑の原因はダブル高気圧?!|身近な科学を探究しよう!

何でこんなに暑いの?猛暑の原因はダブル高気圧?!|身近な科学を探究しよう!
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梅雨明けしてからというものの、連日の猛暑で外を歩けば汗だらだら状態ですよね…

この暑さですが、「ダブル高気圧」が原因だと言われています。
災害レベルといわれた2018年の猛暑の時期も、同様のダブル高気圧が原因であったそうです。

今回は、この猛暑の原因といわれる「ダブル高気圧」を探究していきたいと思います!!

そもそも高気圧とは?

高気圧とは、名前の通り、周囲と比べ気圧が高い状態を言います。
反対に低気圧というものがありますが、合わせて見ていきましょう。

まず、高気圧・低気圧の仕組みの概念を図にすると下記です。

高気圧と低気圧の概念図
©Weather News

高気圧の仕組み

高気圧に覆われている場合、上空から地表に向かって下降気流が吹き下ろしている状態となります。下降してきた大気は地表近くで、時計周りに風が吹くことになります。

上空の空気が下降気流で運ばれますが、大気中の水分なども一緒に運ばれるため、雲が出来づらく、晴れるケースが多くなるということです。

低気圧の仕組み

一方、低気圧に覆われていると、反対に地表から上空に向かって上昇気流が吹きあがっている状態です。この時地表では反時計回りに風が吹くこととなります。

地表や海などからの水分を含んだ空気が上昇気流で上空に運ばれ、上空で冷やされるため、雲が出来やすくなります。

高気圧・低気圧のイメージ

気圧とは、大気の圧力のことです。
概念図を見ていただけれるとわかる通り、下降気流であれば上から押され、圧力が高まるので、高気圧。逆に上昇気流で大気を押し上げて、圧力が弱まるので、低気圧というイメージです。

ダブル高気圧で暑くなる原理

さて、いよいよ本題ですが、ダブル高気圧が猛暑の理由となる原理を見ていきましょう。

普段、夏に日本を覆う高気圧は「太平洋高気圧」という高気圧です。

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チベット上空で発生した「チベット高気圧」というのが、日本の上空1万5千メートル付近で張り出してきて、上空5千メートル付近の「太平洋高気圧」に重なるように停滞している状態が「ダブル高気圧」と呼ばれます。

 

ダブル高気圧の概念図
©The Sankei News

先ほど高気圧の仕組みでもご説明しましたが、高気圧の下降気流で、上空の空気が地表に運ばれ、雲が出来にくい状態となります。当然、遮る雲がなくなるため、暑い日差しが照り付け、気温上昇へとつながります。

更に、下降気流が、地表付近の空気を圧迫します。大気の圧力が高まると、空気中の分子が運動が活性化され、エネルギー熱が発生し、さらなる気温上昇へと繋がってしまうのです。

単体の高気圧であっても同様の現象は発生する上に、重なりあう高気圧の相乗効果で、その威力が加速されるわけです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?猛暑の理由が少しでも究明できたでしょうか?

分かったからと言って、涼しくできるわけではないですが…

 

そもそも夏は高気圧に覆われる日本ですが、高気圧の下降気流の影響で雲がなく、晴れ間が広がり暑くなるのに加え、地表空気の圧縮により気温が上昇するという現象で夏は暑いです。高気圧が二つ重なりあうというダブルパンチで、暑さが倍増し、猛暑の夏となってしまうんですね。

 

熱中症は本当に怖いです。水分と塩分を十分に補給してもらって、適度な休憩をとりながら、猛暑だけど、楽しい夏をお過ごしください!


<参考>
ウェザーニュース:1分で分かる天気の言葉
産経新聞:2つの高気圧、地表の空気圧迫で気温上昇 ”重ね布団”で暑さに拍車 猛暑ピーク複数回予測も(2018/7/19)