虹ってどうして見えるの?|身近な科学を探究しよう!

虹ってどうして見えるの?|身近な科学を探究しよう!
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「あれって何で?」って、子供に聞かれることありますよね?
身近で起こる出来事を科学的に探究してみたいと思います!!

今回は、「虹ってどうして見えるの?」という疑問。

虹は、自然条件が揃い、 物理現象を通じて太陽の光が形を変えたものです。まず光の特性や虹を作り出す物理現象を整理して、虹の原理を探究していきたいと思います!

虹を知るために光を知ろう!

光って何?!

光ってそもそも何なのか?って疑問に思うことありますよね。

僕らが普段「光」と言うとき、それは「可視光」と呼ばれる目に見える光を指しています。

光は、実は波の特徴を持っていて、その波の大きさ(波長)によって色が違って見えています。

可視光線の波長

もう少し詳しく書きますと、光は電磁波の一種です。電磁波と呼ばれる電磁的エネルギーが空間を振動しながら伝播していく物理現象です。「電磁波」は波長によって性質が異なり、波長の長い方から電波、赤外線、可視光、紫外線、X線、ガンマ線と呼ばれています。

携帯の電波、温めるための赤外線、日焼けの原因の紫外線、レントゲンのX線など聞いたことありますよね?これらは可視光よりも波長が長かったり、短かったりするので、人の目には見えないんです。

光が曲がる?!

水中の手や物を見ると、少し折れ曲がって、浮き上がったように見えますよね?

こう見えるのは、光の屈折という現象のためです。

物が見えるのは、物に光が当たって、そこに反射した光を目にしています。

(真っ暗な中だと物が見えないのは、反射してくる光がないためです。)

水の中でも同様に物からの反射光を目にしているのですが、水中から空気中に光が出てくるときに、光が屈折するため、本来は下の方にあるものが、浮き上がって見えるんです。(大雑把な図ですいません…)

光の屈折の概略図

色によって曲がり方が違う?!

実は、光は色によって、水の中に入るときの曲がり方が異なります。

波長が長い色=赤色に比べて、波長が短い色=紫色の方がよく曲がります。
(拙い絵第2弾すいません…)

光の波長により、屈折率が異なることを説明する図

太陽の光は実はすべての色を含んだ光なんで、それが水の中に入って屈折を起こす時に、色毎に並ぶことになります。

小学校の理科の授業で三角プリズムという、透明のガラスのようなもので光の分光を学んだ記憶ありませんか?

光の反射は水の表面で反射する?!

水面に写る幻想的な風景など見たことありませんか?

それは光の反射という現象です。
光が水に入るとき、もしくは光が自ら出るときに、角度が付いていると、光はその表面で反射してしまいます。

なので、水面を真上から見ると水の中が見えますが、遠くの景色は鏡のように映しだしたりするのは、光が水面に角度を持って当たり、それが反射した光を目にするためです。

ちなみに、光の反射で最も身近なものは鏡です。自分の姿を照らした光が鏡で反射し、その反射した光を目にしているわけですね。

以上の光の屈折色によって屈折の仕方が違う光の反射という3つの原理が、虹の正体です。

虹が見える原理

さぁいよいよ本題の虹が見える原理を見ていきましょう。

空気中の水滴が大きな役割を果たす

実は空気中にある水分が大きな役割を果たしています。

再び、簡単に図解してみました。
丸いのが空気中を浮遊している水滴だと思ってください。

水滴における太陽光の屈折と反射の概略図

水滴に太陽の光が入り、その光が屈折し、その際、各色に分かれます
(図は便宜的に一番波長の長い赤と短い紫のみを書いてますが、この間に虹の他の5色も含まれます)
水滴の中を屈折した光は、水滴の中を進み、水滴と空気の境目で反射します。
最終的に、反射してきた光が、空気中に出てくるときに再度屈折して出てきます。

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つまり、虹は太陽の光が空気中の水滴で屈折し、反射したものを見ているということになるわけです。

水滴が集まって虹を作る!

水滴における光の屈折を説明した図のみを見ると、鋭い方はあれ?っと思いますよね。

紫色が上にあり、赤色が下にある…
虹は上が赤で、オレンジ、黄色、緑、水色、青、紫という順番が普通ですよね。

空に広がる虹の画像

実は、虹は一つの水滴からできているわけではなく、沢山の水滴が集まって構成されています。
また大雑把なものですが、図を用意してみました。

虹は何故7色に見えるのかを説明した概念図

空にある水滴の多い場所が水色の雲のようなもので表しております。

太陽側(一番左)の拡大した水滴の反射した光を見てください。赤色の光がちょうど観察者の目線に入ってくるのですが、それよりも波長の短い光は見ている人の目線よりも上を通り過ぎていきます

反対に、太陽から離れた水滴(一番右)の反射した光は、紫色の光がちょうど目線の位置となりますが、波長の長い光は目線よりも下を通りすぎていくことになります。

赤と紫の間の色も、同様の考え方になり、観察者の目には、一番上が赤、オレンジ、黄色、緑、水色、青、紫という虹が見えるということになります。

厳密に言うと、太陽の光の進む方向に対して、赤色は42°紫色は40°となります。
つまり、太陽の光と観察者の目線の高さで42°となる水滴群が観察者に赤い光を届け40°となる水滴群が観察者に紫色の光を届けるということです。

虹ってどんな形?!

虹は一体どんな形なのか気になりますよね?

またまた大雑把な図で恐縮ですが、論理的には、観測者の視線を太陽の光の方向に向けたところを中心に、40~42°の円形状に虹は見えることになります。

虹の形に関する概念図

ただ、図でもあるように地面があるため、地上にいる限りは円状に見えることはありません。

図は準備してませんが、図が動いたのを想像してもらいたいのですが、太陽が低い位置にある方が、見える虹は大きくなるということになります。

また、虹が見える必須条件として、虹ができる場所に、空気中の水滴が多い必要があります。なので、もしかしたら欠けた虹になったりするかもしれませんね。

虹が見える条件

最後に、虹が見える条件も整理したいと思います。

まず、水滴が空気中に多くある必要があり、かつ太陽の光も必要なので、通り雨がさっと降った後、晴れたタイミングというのが理想的です。

また、太陽の光の方向から40~42°の角度であるためには、太陽が低くなければいけないので、必然的に、朝方か夕方ということになります。

最後に、原理で書きました通り、太陽の光が水滴に反射して見えるので、太陽の光を背にしないと見えません

まとめると、夕方に(もしくは早朝に)、通り雨があり、雨後に晴れたタイミングに、東の空(早朝なら西の空)に虹が見えやすいということになります。

まとめ

今回は、虹の見える原理をまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

空に浮いている水滴に当たる太陽の光が、「光の屈折」と「光の反射」という物理現象によって、色が分かれて、私たちの目に入ることで虹が見えるということでした。

子供は身近な出来事に好奇心を持って、「なんでだろう?」を良く聞いてきますよね。
是非、この「何で?」「どうして?」を大事に、一緒に堀り下げていくことで、子供の驚きと感動を生み出すことで、好奇心を刺激し、探求心をくすぐっていきましょう!!


(参考)
シーシーエス株式会社|テクニカルガイド・コラム